
本日ご紹介する本も6歳以下の未就学児が対象になっています。
著者のはせがわわかさんの前著
『頭のいい子にする最高の育て方』
を読みましたが、その内容が圧倒的でした。
大変勉強になりました。
世界トップ機関の研究と成功率97%の実績からついに見つかった! 頭のいい子にする最高の育て方
その同じ著者による本なので、私としては内容的に信頼できます。
もくじ
購入する本を選ぶ基準
私がその本を買うかどうかの基準には、2通ぐらいあります。
まず「ジャケ買い」です。
タイトルと見た目だけで買います。
『バッタを倒しにアフリカへ』
『謎のアジア納豆』
『ダンゴムシに心はあるのか』
などです。
タイトルだけで心躍るではありませんか。
次は、著者名を見て買うです。
教育関係や政治経済系の本は、だいたい著者名を見て判断します。
これ関係の本はの中には「買うと騙される」本が結構ありますので、選球眼を養うためには一定の苦い経験を積みましょう。
本日紹介する本は、「著者名を見て買う」にあたります。
つまり、著者はせがわわかさんは、私の中でストライクな方です。
今回も楽しく中身を拝見しました。
どんな内容?
この本の内容を一言でまとめますと
こまけぇことはいいんだよ!
となります。
まあ、タイトル自体、そういう意味なのでこれではまとめたことにはならないかもしれません。
実際の内容は、親から子へのネガティブリストが満載です。
例を挙げましょう。
例1:ヤル気を出させようとしない
私も大賛成です。
以前このブログで「ヤル気スイッチ?そんなものはない」と言ったことがあります。
本書でもはっきりと
「ヤル気をださせようとする行動こそが、子どものやる気を削ぐ、諸悪の根源」
と書いてあります。
皆さん、気を付けましょう。
例2:「何回言ったら分かるの?」は禁句
禁句ですね。絶対言ってはダメです。
私は、これ系の言葉は、「〇ホ」「〇カ」と同程度に子供に言ってはいけない言葉だと思っています。
「前にも言ったでしょ!」も同類です。
例3:「~しちゃダメ」と言わない
前回ご紹介した
『たった5分で言わなくてもできる子に変わる本』
の中でも同じことが書かれていました。
著者はさらに踏み込んで
「〇〇すると××になっちゃうよ」という言葉がけも同じく、子供が正しい行動をとりにくくなってしまいます。
と指摘しています。
否定語をポジティブな言葉に変換して、声をかけてあげることが大切です。
このように、この本を読んでいると、子供に対してまわりの大人がやってはいけないことが次から次へと飛び出してきます。
上記に挙げた以外にも、簡単に言えば
「早寝早起きは気にするな」「わがままでも気にするな」「偏食も気にするな」「親もイライラしてよい」「テレビや動画を禁止しなくてもよい」などなど
え、そんなに自由奔放で大丈夫ですか?
と思わせるほどのまさに「テキトー子育て論」が展開されています。
著者は、科学的根拠と実証に基づく主張をする人
しかし、著者は「はじめに」ではっきりと述べています。
「国内外の1000以上の子育てに関する研究を調べ尽くした結果、たどり着いた結論なのです。」
「実際に200人以上の子どもに取り組んでいただき、97%のお母さんから評価をいただいた方法だけを、本書では厳選して紹介しています。」
つまり、科学的根拠に基づいており、さらに97%の高評価を得た方法がこの「テキトー子育て」であるわけです。
世の中には、いろいろな子育て論があります。
前回の書評では、「アドラー」や「モンテッソーリ」があることをご紹介しました。
それぞれに、細かい方法論の違いはありますが、私の好む子育て論の根本には
「自己肯定感」「自主性」「考える力」などのキーワードが並びます。
本書の筆者が大切にしていることも同じであることは、本書を手に取ればすぐに分かると思います。
それは困ります
最後に本書P188ではこんなことが書かれています。
「幼児教室には行かなくていい」
その理由として、
「幼児教室にお任せすると、親がうまくできなくても幼児教室が子どものスイッチを入れてくれますから、親が十分に腕を磨くことができません。すると小学生になってから子どもの集中のスイッチをうまく入れてあげることができず、『いいから宿題しなさい!』と怒鳴ることになりかねません。」
とあります。
つまり、幼児期の学習は、幼児本人だけでなく、親にとってもトレーニングのチャンスだというわけです。
だからこの章の最後に著者は、
「幼児教室はあくまでも、目的に合った使い方をすることが大事ですね。」
と結んでいます。
全否定ではありません。
幼児期の学習は、教室まかせにするのではなく、親も腕を磨きなさいということが言いたいようです。
うちも幼児がたくさん通ってきていますので、この本を読んだ皆さんがみんなやめてしまったら困ります。
ちょっと冷や汗をかいたところです。
この本を読んで、腕を磨いていただき、さらに私の教室にも通っていただくのが、私が一番望むところであります。