
私の教室では、高学年用の国語教材として『四字熟語集』があります。
15年前くらいに作った教材ですが、特に改良する必要もなく今日まで使っています。
1ページ目がこんな感じです。
小学生にとっては、けっこう難しい漢字がバンバン並んでいます。
これを見せたときの生徒の反応がおもしろくて、
たいていは、
「え?ムリムリムリムリムリ……」
のような反応をします。
ところが、実際にコツをつかみ始めるとそうでもなくなってきます。
逆に、楽しそうに四字熟語を勉強するようになります。
その秘密を公開します。
勉強しやすい
この教材は、とてもよく考えている、というよりは
当たり前を積み重ねたらこうなった
という仕組みになっています。
②意味を覚える
③意味を見て、四字熟語を言う
④書き取りテスト
書き取りテストでは、一度正解した漢字は、2回目以降は「見ながら書ける」仕組みになっています。
生徒は、間違えた漢字だけを集中して覚えることができます。
私の教室での実例をご覧ください。
一番下が1回目のテストで、一段ずつ2回目、3回目と解答欄が上がっていきます。
こういう仕組みになっているので、難しい漢字があっても、意外と短時間で合格することができます。
慣れてくると、生徒はこの教材の勉強のしやすさに気づき、他の国語教材を差し置いて、この四字熟語ばかりをやるようになります。
それはそれでちょっと困るのですが……
「Aさん、次は何をするの?」
「四字熟語やります!」
「え……国語の鍛錬はやらないの?」
「四字熟語やります!」
「お、おぅ……」
のようなやり取りがリアルで起こります。(やれやれ)
覚え方を身に付ける
この教材の目的は、四字熟語を覚えるのはもちろんですが、主たる目的は他にあります。
その目的とは、漢字や英単語などの単純記憶について、「効率の良いやり方を身に付ける」ことにあります。
何度も繰り返して身に付けることで、効率的な覚え方が頭で考えなくても実行できるようになります。
それだけでなく、繰り返して身に付けた技術なので、自分に合ったやり方にアレンジすることも可能になります。
つまり、テスト勉強で差がつくのです。
学年が上がるにつれて、暗記すべきことはどんどん増えますので、小学生のうちにこうした訓練を積んでおきたいものです。
習っていない漢字を覚える
これはあくまで私の経験則なのですが、習っていない漢字をたくさん書けたり読めたりするようになると、生徒の自尊心が高まる効果があるようです。
自尊心の向上は、他の学習のやる気にもつながりますので、この効果は軽視できません。
この教材を見たときに、
「なんだ、学校の勉強と直接関係ないじゃないか」
と思わずに、地道な貯金をする気持ちで取り組んでみてください。
さくらぷりんとの方にも、『四字熟語』の教材をアップロードしています。
勉強のやり方も説明しています。