国語の鍛錬が読解力を鍛えるわけ

国語の鍛錬だけでなく、私の作成した国語教材はノートに書く場面が非常に多くあります。

それは、小学生の「書く力」を鍛えるためです。

小学生の「書く力」は弱まっている

教育関係の書籍を読んでいると、近年の小学生の「書く力」が全体的に弱まっているという意見をときどき目にします。

その理由の1つとして、塾でも学校でもプリント学習が多く用いられるようになったことがあげられます。

また、最近の計算ドリルや漢字ドリルには、あらかじめ問題番号や筆算のマス目が印刷された準拠ノートが用意されています。

これは、非常に学習しやすい反面、小学生の「書く力」ならびにノートを作る力を弱める原因になっていると考えられます。

こうしたノートの存在を、全否定するのは議論として乱暴だと私も思いますが、少なくとも疑問を感じている教育関係者は私だけではないようです。

 

板書を写す姿で実力が分かる

生徒の「書く力」は、板書を写す姿を見ればすぐに分かります。

「書く力」の強さは、顔を上げる回数が少ないほど強いことが分かります。

黒板にこのような算数の問題が書かれていたとします。

あきこさんは、10時に家を出発して2000mはなれた図書館に分速75mで歩いて行きました。

これを写すとき、「書く力」の強い生徒は、

あきこさんは、/10時に家を出発して/2000mはなれた図書館に/分速75mで歩いて行きました。

のように/で区切られたかたまりごとにノートに写してゆきます。

黒板を見る回数はこの場合だとたったの3回になります。

ところが、「書く力」の弱い生徒は極端な例をあげると以下のように/のたびに黒板を確認しながら写すような感じです。

あきこ/さん/は、/10時/に家/を出/発して/2000/m/はな/れた図/書/館に/分速/75/m/で/歩/いて/行き/ました。

極端ですが、この例の通りだと20回は黒板を見るために顔を上げることになります。

こういう子は、連絡帳を書くのもつらいと思います。

「書く力」のポイント

私の場合、「書く力」の具体的ポイントは以下の3つを考えています。

「書く力」の3つのポイント

①文章を意味のかたまりでとらえる読解力。

②意味のかたまりを覚えるワーキングメモリ。

③鉛筆で字を書く能力。

では、これらの力をどうやって鍛えるのか?

「たくさん書く」しかありません。

速く走りたければ走り込むしかないのと同じ道理です。

そして、「書く力」を鍛えることは、「読解力」のトレーニングにもなっています。

 

ノートに写すときは、当然ですが「正しく写す」ことを重視します。

ひらがな1文字、句読点も間違いなく写してもらいます。

そして、写したものは、必ず音読します。

自分で写したものを音読することで、自分が正しく写せたかどうかのチェックになります。

 

このようにして、私は生徒の「書く力」を鍛えるための教材を作成しました。

ですから、さくらぷりんとで公開している国語教材に、ご自宅で取り組むときは必ず国語のノートを1冊用意してください。

読解力を鍛える「国語の鍛錬」プリント一覧

さくらぷりんと
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