子供のやる気を高めるために私が実践していること その2 子供は常に比較されている

100点=「頭がいい」は地獄の一丁目

 

学校と言う場所で、子供は常に比較することにさらされています。

学校では、先生の言った通りにする子供が「よい子」で、そうでない子供は「わるい子」になります。

テストの点数がよい子供が「頭がいい」となり、テストの点数が下だと「頭がわるい」となります。

 

テストの点数に関して言えば、一握りのいわゆる「地頭のいい子」はよいのですが、その他大部分の「そうでない子」はかわいそうです。

こうした状況により、劣等感から勉強嫌いになる子供がどんどん増えます。

テストの点数で比べることを続ける限り、勉強嫌いの子供は量産されます。

では、誰がこんな状況を作っているのか?

学校の責任でしょうか?

本当に学校の責任ですか?

たしかに、少しは、学校にも責任があるかもしれません。

学校と言うか、先生ですね。

100点とった子供を優秀な生徒とみなし、勉強が苦手な子供を能力が劣っていると考えるのは、先生の習性のようなものですから。

勉強を教える仕事をしている限り、余程強く意識していないと、そういう考えに陥ります。

私もいつも気をつけています。

しかし、親はどうでしょう?

自分の子が100点を取れないとき、多くの親は100点をとらせる方向でものを考えてしまいます。

いわゆる「頭がいい子」の仲間入りをさせようとするのですが、これが地獄の一丁目。

100点を取る子供が「頭がいい子」という世界観を受け入れたことになっていることに気がついていません。

これでは、学校も親もどっちもどっちです。

「他人は他人・自分は自分」

という考えを親子で共有できるようにすれば、子供は卑屈にはなりません。

 

もしも、子供が自分のクラスの誰かについて

「あの子は頭がいい、いつも100点とってる」

と言った日には、親としては

「テストで100点だから頭がいい?馬鹿言っちゃいけねえ!じゃあ何かい?お前の点数が80点だとしたら、お前はその子より20点分頭がわるいってのかい?そんな道理は聞いたことがねえやな。100点取るやつが本当に頭がいいなら、今の日本はこんなに困ってないよ。本当の頭のよさはテストじゃ分からねえんだ。」

ぐらいにやり込めましょう。

 

テストの点数を見てどんな反応をするのがよいか

 

ある日、テストで98点を取った自分の子に対して

「もったいない!」

とくやしそうに言ったお母さんがいました。

お気持ちはよく分かるのですが、一番くやしいのは本人なので、

なんだか傷口に塩を塗り込んでぐりぐりしているような感じじゃなかろうかと心配になったものです。

98点を「もったいない」という言葉は、裏を返せば「100点じゃない」となります。

子供にとっては、他の誰かと比較されたわけではないのですが、100点という価値観と比較されています。

「もったいない」と言われた子供は何を思うでしょうか。

「お母さんは100点じゃないと心から喜んでくれない」

と思うでしょう。

100点は、低学年のうちは連発できますが、高学年になればなるほど難しくなります。勉強が得意な生徒でも100点ばかり取ることは困難になります。

子供の自己肯定感が低くなる泥沼へ完全にはまってしまっています。

子供が98点取ったなら

「おお、98点だねえ」

でいいのです。

そのときの子供の表情を見ながら気持ちを聞いてあげましょう。

「うれしい」と言ったなら

「そうか、君がうれしいとこっちもうれしいよ。よかったね」

と一緒に喜んであげたら、次のテストも勝手に頑張るようになります。

別記事で詳しくやりますが、こういう対応をしていれば「勉強しろ」なんて言わなくても、勝手に勉強頑張る子供になっていきます。

 

まとめ

まとめましょう。

前提として、100点=「頭がいい」は大間違いです。

 

テストの点数で他人と比較してはいけません。

当人に必要な学力はそれぞれちがいます。

 

100点と比較してはいけません。

それは価値観の押しつけ、余計なお世話です。

点数ではなく、子供の感情に同調しましょう。

 

次回は、子供にやる気を出してもらうために排除すべき3大要素の2つ目「ノルマを課す」についてお話します。

本日も、変わった話にお付き合いいただきありがとうございました。

 

さくらぷりんと
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