
もくじ
序章 子供のやる気が一気に冷めてしまう3大要素
変人の私が悟った大原則
子供にやる気を出してもらうために、大人はいろんな工夫を試み、子供に働きかけます。
しかし、ほとんどの場合、空振りに終わったり、逆に子供のやる気がなくなったりしてしまいます。
私自身も、過去には教室でダラダラする子供や、真面目に課題に取り組まない子供を見て、頭を抱えていました。
子供がやる気をだしてくれるにはどうすればいいのか?
私は変人なので、ちょっと変わった方法で子供がやる気を出すような工夫を考えました。
ある日、子供のやる気に関して、本質的なことが分かりました。
やる気を出すことは、当人の内面の問題です。大人がいくら巧妙に働きかけても、うまいこと言葉で諭しても、本人にとっては「おせっかい」「余計なお世話」に過ぎません。
やる気を出す・出さないは、タイミングもその強度も、すべて本人が決めることで、他人に干渉されたくないと思うのは大人も子供も同じです。
これが、私が気付いたやる気についての単純にして深淵なる原理原則でした。
そして、これを大前提として子供のやる気について考えや工夫をめぐらし、次々に実践していったところ、いろいろなことがうまくいきはじめたのです。
私の教室が小さい教室ということも幸いしました。
私が実践したいことは迅速に現場に反映させることができます。
思いついたら、その日のうちに試すことができるのです。
文字通りの試行錯誤で、失敗もありました。
現時点でうまくいっていることと、その背景にある考え方をお話させていただきたいと思います。
こんな風に毎日の授業をやっている教室は、全国でも私ぐらいだと思います。
それほど変てこなので、このやり方が絶対正しいとは思っていません。私自身も、まだまだ修行中だと感じています。
子供がやる気を失う3大要素
冒頭で
「大人がいくら頑張って働きかけても、子供はやる気を出さない」
と申し上げました。
言い換えると、大人がいくら関与しても子供はやる気を出さないということです。
ではどうするか。
やる気を失わせる要素を子供の周囲から排除するしかありません。
1 他人と比べる
2 ノルマを課す
3 「勉強しなさい」と言う
これらがやる気を失わせる3大要素です。
子供にやる気を出してほしい人は、この3大要素を子供の周りから取り除いてあげてください。
あとは子供自身がやる気を出すまで見守るだけです。
お気楽極楽な気分(重要)で見守ってあげてください。
✖眉間にしわを寄せて、子供がちゃんとやっているか✖監視するような気分で見守ってはいけません。
子供は敏感です。
私が楽しそうに授業をすれば、子供も楽しく勉強しますし、私が高圧的な気分で授業をすれば、子供は委縮します。
不思議な教室
私は、この考え方をもとに日々の授業を積み重ねることで、毎日のように不思議な体験をしています。
私の教室の生徒たちは、黙々と自分の課題を勝手にこなしていきます。
10人いようが20人いようが、教室は静かです。
絶対に荒れません。
かと言って張り詰めた空気はなく、時折生徒同士の話し声や笑い声が聞こえます。しかし、決してうるさくはありません。
穏やかでいて、かつ静謐な空間が維持されています。
私はただ座って、勉強する生徒を見ているだけという時間も長くあります。
体験学習で教室を見学される保護者の方は、みなさんまずこの雰囲気に驚きます。
子供達が黙々と自分の課題をこなしている姿を見て、
「なぜそのようなことが起こるのか」
不思議に思う方もいたことでしょう。
私自身が、いまだに教室での光景がまるで超常現象のように感じるときがあります。
若い頃は、おしゃべりをする生徒に「うるさい」とか「勉強しないなら帰れ」とか言っていました。
今はまったく言いません。
まとめ
1 他人と比べる
2 ノルマを課す
3 「勉強しなさい」と言う
これらの要素を子供の周囲からなるべく排除しましょう。
その後は、子供がやる気を出すまで落ち着いて待ちましょう。
次項では、3大要素の1つ目「他人と比べる」について詳しく説明します。