【嫁ブログ】アスペルガー症候群 岡田尊司〔060〕

著者、岡田尊司氏の本に記載されている経歴からご紹介します。

1960年、香川県生まれ。
精神科医。
医学博士。
東京大学哲学科中退。
京都大学医学部卒。
同大学院高次脳科学講座神経生物学教室、脳病態生理学講座精神医学教室にて研究に従事。
現在、京都医療少年院勤務。
パーソナリティ障害、発達障害治療の最前線に立ち、臨床医として若者の心の危機に向かい合う。
著書に『パーソナリティ障害』『子どもの「心の病」を知る』(ともにPHP新書)、
『悲しみの子どもたち』(集英社新書)、『脳内汚染』(文春文庫)など多数。
小説家・小笠原慧としても活動し、作品に、横溝賞を受賞した『DZ』(角川文庫)、
『風の音が聞こえませんか』(角川書店)、『タロットの迷宮』(文芸春秋)などがある。

 

娘が自閉症と分かってすぐに大量の自閉症関連の本を買いあさって読む中でこのアスペルガー症候群という体質の存在も知ることとなりました。

5、6冊読んでみてすぐに気付いたことは普通にどこにでもいる人たちだということです。

前回、ディスレクシアについて本のご紹介をするうえで少しだけ記述させて頂きましたが、まったく同様にアスペルガー症候群の子もクラスに数名いてもおかしくないということです。

最近では、母親が自分の子どもの育てにくさに、これは病院へ行った方がいいのではないかと連れていき、

そこで"アスペルガー症候群"の診断を受けるということが自然に行われるようになりました。

それでも診断ミスは起こりうることで、小さい頃は"注意欠陥/多動性障害"と診断されることもあるそうです。

しかし、もう少し大きくなるにつれて、多動傾向は収まり、むしろ対人関係の消極性や不器用さ、一つの興味への没頭といった特徴がはっきりしてきて、アスペルガー症候群と改めて診断されることになるそうです。

そういえば、よく聞きます。

「うちの子は病院で"アスペルガー症候群""注意欠陥/多動性障害"の両方であると診断されました。」

というお話。

少なくともここ5、6年で4回以上様々な場所で出会ったお母さん方が、そう言っていました。

ほんとうに両方の特質が交互に入れ替わるように出るのか、症状が分かりにくいために両方の診断名が付いたのかそれは私にはわかりませんが、この二つが似て非なるものであることは私はよ~く知っています。

それについては機会があればお話するとして、今回は岡田尊司による"アスペルガー症候群"に話を戻します。

 

近所の紀伊国屋書店では"アスペルガー症候群""自閉症スペクトラム症「発達障害」最新の理解と治療革命"が横に並べて売られていました。

どちらも岡田尊司氏によるもので他の本が綺麗に平積みされている中、そこだけ深く穴が掘られたように本が減っていて、ものすごい勢いで売れていっていることが明らかに分かりました。

そこら中にいるアスペルガーさんが買っていくのだろうと思います。

著書の中に自閉症とどう違うかも説明されています。

最も大きな違いは、言語と知能の発達に遅れがないこととされています。

もう一つ、全くの中間にあるような、"高機能自閉症"という分類があります。

これは言語の遅れはあるが、知能は普通であるという自閉症とアスペルガー症候群の中間のような感じです。

病院に行けば誰でも正しい診断が下されるわけではありません。

香川県のような田舎では幼児から小学生くらいまでは、よく診るお医者さんも中高生くらいの年齢の子どもになると、○○の可能性があるというぼんやりとした診断になるようです。

まして相手が大人になってしまうと診断自体が出来るお医者さんがいません。

この分野は子ども中心で大人になってから、

「もしかしたら自分は"アスペルガー症候群"なのかもしれない」

と思っても、かもしれない以上にはなりません。

もしかしたら自分は○○アレルギーかもしれないのかもしれないでずっと行くような感じです。

スペクトラム(連続体)という言葉が自閉症やアスペルガー症候群を説明する上で必ず用いられます。

これはどういうことかというと、一人一人重度から軽度までさまざまな特質を持っていて、全ての特質が軽度だといわゆる普通の人に当たるということなのです。

特質があまりにも顕著で過度で重度だとはっきりとした診断名が付くことになるというわけです。

自閉症やアスペルガー症候群というくっきりとした型枠があるわけではないのです。

ただ、大人はもうどうしようもないので自力でなんとかするとして、子どもにおいて診断名が下されていないと大変です。

適切な配慮や行政サービス、無理のない環境を整えるということが難しいのではっきりと診断がついていた方が良いと思われます。

しかし、診断はものすごく難しいそうです。

検査をすればそれで明らかになるというものではないそうです。

現在知られているいかなる検査によっても、それだけで"アスペルガー症候群""高機能自閉症"を診断することは出来ないらしいのです。

本人のチェック項目検査に加えて生育過程、普段の家庭、学校、職場での生活状況の聞き取りを何回も何時間もかけて繰り返していき、総合的に判断をくだしていくものだそうです。

 

「ただでさえ毎日大変なのに、もう!いったいどうすりゃいいの?」

というくらい手間と膨大な時間を費やさなければ診断一つ得られないようです。

もし自分の子が"アスペルガー症候群"じゃないかということになった場合、親は強い意志と行動力を発揮しなければいけません。

子どもが自分で病院に行き、自分で検査を受け、自分でなんとかするなんてことはあるわけないので「親」がなんとかしてあげなければ、その子はあっという間に大人になってしまい、タイムアウトでどうにもならなくなる日がすぐに来てしまいそうです。

 

結果的に"アスペルガー症候群"と診断される人はその傾向を持った人であってもほんのごくわずかで、一般人口の0.5%程度とされています。

それよりもはるかに多いのは、対人的相互反応の障害の項目で一項目、反復行動/限局性の興味の項目で一項目だけが当てはまるというケースだそうです。

こうしたケースは特定不能の広汎性発達障害(PDDNOS)と診断され、一般人口のかなりの割合に達するそうです。

 

知人との話題の中で必ず最初に出るのが、原因は何かということです。

生物学的な精神医学の発達とともに、遺伝によるものであると今は考えられているそうです。

但し、一つの遺伝子によって、自閉症が引き起こされるといった単純なものではなく、いくつもの遺伝子が組み合わされることによって障害が起きる多因子遺伝だと考えられています。

脆弱X症候群のように、特定の遺伝子異常が関係している場合もあるが、そうした場合は一部であります。

多くのケースでは、自閉症を起こす特定の遺伝子というものが存在するわけではなく、言語的能力や共感性、社会的知能、固執性、視覚・空間能力などに関わる複数の遺伝子があって、その組み合わせによって、症状のバラツキや重度性の違いが生まれると考えられています。

自閉症では不利な組み合わせが多く揃っていると考えられ、アスペルガー症候群や高機能自閉症では、一部だけが揃っていると考えられています。

まず、遺伝が大きく関係しているということを踏まえたうえでそこに環境的要因が加わっていると現研究段階では言われているようなですが、まだその環境的要因は白黒はっきり決着がついていないものが多いそうです。

①胎児期男性ホルモン仮説と環境ホルモン

②オキシトシンと分娩誘発剤

③ウイルス感染説

④自己免疫説

⑤ワクチン説

⑥周産期合併症説

⑦鉛など重金属説

以上は説です。説止まりです。

 

著者は前書きで「アスペルガー」を抜きにして現代は語れないと述べています。

アメリカの統計ではアスペルガー症候群などの自閉的スペクトラムの有病率は、10年間で7倍以上、年率2割を超えるペースで増え続けているそうです。

この症候群に対する認識の普及が、診断される人の数を加速度的に押し上げているようなのです。

成功者を多く生み、社会の発展に大きく関与している傍ら、社会から完全に脱落し、社会に弊害を多くもたらす面もある「困った人」になってしまうこともあります。

天と地との差がついてしまうその人生格差どうしたらいいのか。

もう既に日本でも、「ああ、知ってるアスペだろ」と言われるように認知が広がってきていますが、今一度最新の書籍であるこの本を手に取ってみてはいかがでしょうか。

あなたの身近な人を救うヒントが得られるかもしれません。

アスペルガー症候群

 

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