「利益を追求する学問のマイナス面をなくしていくべきだ」 『論語と算盤』を図解入りで分かりやすく【第8章 実業と士道 その4】

〈教育の弊害〉

江戸時代、林家(林羅山の家系)の学派が仕切っていた

  • 林家は儒教の中でも朱子学を信奉
  • 朱子の学派の教え……「民はこれを由らしむべし。これを知らむべからず。」(現代解釈:人民は政策に従わせることはできても、その理由までは理解させることは難しい。)
  • 朱子……口で道徳を説いただけで、自身では何も実践しなかった人
林家学派の教え
社会の基本的な道徳など、修める側が身につければよいもの。
農民は政府から与えられた田畑を耕し、商人はソロバンでもちまちまやっていれば何も問題ないという考え方。

〈欧米から入ってくる新しい文明の影響〉

  • 道徳教育が無教養のまま今に至ってしまった人々(日本の商工業者)に、道徳や人の踏むべき道が無いのをいいことに、みなを利益追求の科学ばかりに向かわせている。
  •  欧米の倫理学問の劉盛や「品性を磨き上げよ」という主張の出発点は宗教である。これは日本人の心情とは一致しがたい面がある。日本人には合わない。

道徳や社会正義の基本がない者に、利益追求の学問を教えたらどうなるだろうか。
(栄一)

 

〈世間が尊敬しあこがれている成功者〉

[実業家A氏]

【行動】
自分が関わっている会社や銀行などの事業を繁栄させようと昼夜休むことのない努力をしている
株主の利益に忠実である。
【動機・目的】
自分の利益を図ろうとする利己主義。
自分も株主であり、己の金庫を重くしたいため。

 

[従業員Bさん]

【行動】
富豪や大聖人に仕えて、ひたすら主人のために身を削る。
【動機・目的】
全て自分の利益になるかならないかの打算
主人を豊かにするのは、自分を豊かにしたいがため

もし、A氏が会社や銀行を破産させ、株主に被害を与えた方が実は自分の利益になるという状況に遭遇したなら、A氏はその誘惑に勝てるだろうか。

Bさんの忠義ぶりも「利益問題」で道徳とは無関係としかえいない。
(栄一)

人間には善悪の心がともに備わっている。
(栄一)

〈商業道徳の要は「信用」〉

信用こそ全てのもと。わずか一つの信用も、その力は全てに匹敵する。
信用の威力を宣伝していかなければいけない。
(栄一)

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