
今日は本棚からひと掴み。
勉強法や子育てに関する本を6冊取り出して読み比べいたします。
今日は6冊をかけ足で見ていきます。宜しくお願い致します。
もくじ
『子どもの「自信」と「やる気」をぐんぐん引き出す本』原田綾子(マイナビ)
著者の原田綾子氏は、アドラー関連の講座や講演活動をされている方です。私の本棚には、同著者の『アドラー式言葉かけ練習帳』もあります。
本の内容は、アドラー式に沿った内容ですが、母親目線でどうすればよいかが具体的に書かれている点が特徴であり、良いところです。子供に翻弄され、悩んで、疲れ気味のお母さんが読むと、心が落ち着き、前向きになれる。そんな1冊です。
『16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える「賢い子」に育てる究極のコツ』瀧靖之(文響社)
ものすごいタイトルです。
脳の専門学者だけあって、科学的根拠に基づいた解説は信頼性があります。勉強法のコツや頭のよくなる生活習慣について書かれています。
この方は実際に教育活動をしているわけではないので、勉強法についてはさほど目新しい内容はありません。
生活習慣についても、世間でよく言われていることが大半です。
私達がなんとなく知っていることを、科学的根拠付きで解説してくれている本です。
『「やる気」を科学的に分析してわかった 小学生の子が勉強にハマる方法』菊池洋匡・秦一生(実務教育出版)
何がすごいって、著者プロフィールがすごいんです。
プロフィールから横文字だけを抜粋すると
「コンセプト」
「アットホーム」
「ホームルーム」
「スケジューリング」
「PDCA」
「セルフマネジメント」
「コーチング」
「エビデンス」
といった感じです。
本の内容は、ノウハウの宝庫です。
プロフィールにこれだけの用語を並べて、実際にご自身で塾を経営して成果を上げている(中学受験の塾)こともあり、大変参考になります。
サイコロ学習は、先にやっているつもりでしたが、この本に書かれていたので、「やられた」と思いました。
『合格する親子のすごい勉強法』松本亘正(かんき出版)
こちらも中学受験専門塾の経営者です。
やはりプロフィールには、中学受験の合格実績が書かれています。
この本でも数多くのノウハウや考え方が公開されています。
1つのトピックについて「10歳以前なら」「10歳以降なら」と場合分けされているものがあり、そこが特徴的です。
将来的に中学受験を考えている場合は、3番目に紹介した菊池洋匡氏の本と合わせて一読をおすすめします。
『たった5分の「前準備」で子どもの学力はぐんぐん伸びる!』州崎真弘(青春出版社)
「5分」「準備」という2つのキーワードだけで1冊の本を書き上げてしまうという力技にまず感服します。
著者の州崎氏は「浜学園」の元講師です。
たくさんの生徒を指導してきた経験がある先生の本は、内容が具体的ですぐに活用できそうなノウハウが詰まっています。この本に書かれていることは、とにかく「5分」「準備」「5分」「準備」です。
「5分」にこだわるだけで学習効果が上がるなら、試してみないと損ですね。
3番目から5番目に紹介した本は、私はときどき手に取ってパラパラとめくっています。
目次を見て、「あっ」と思ったページを開いて読む、料理のレシピ本のような使い方をしています。
3冊とも重宝しています。
『子どもを叱り続ける人が知らない5つの原則』石田勝紀(ディスカヴァートウェンティワン)
この本には、豊富なケーススタディが書かれています。その内容が圧倒的で、とても勉強になります。
「叱る」というキーワードを軸に、著者の教育に対する考え方と実践が展開されてゆきます。
叱る以外の選択肢がある、叱らなくても子供に望ましい行動をとってもらうことは可能である、という考え方がじわじわと腑に落ちてきます。
この本は、パラパラめくるというよりは、じっくりと通読することをおすすめします。
著者の石田氏は「子ども手帳」の発案者でもあり、この先生のノウハウの多くは私の教室でも取り入れさせてもらっています。
まとめ
書いているうちに、共通するものがいくつか見えてきました。
①子供に強制してもうまくいかない。
②自主性を引き出す工夫が必要。
③工夫だけでなく、子供を1人の人間として尊重する態度が大切。
④結果よりも過程や努力を重視する。
⑤努力する習慣は重要。
これらの点について、それぞれの先生(著者)が、それぞれの強みを生かした切り口で私達に智恵を授けてくれています。
皆様のご参考になれば幸いです。