あらすじを作ることを、要約とも言います。
小学生のみなさんに、何のコツも教えずに「要約しなさい」と言うと、たいていは、本文から適当に言葉や文を抜き出して、だらだらとつなげたようなつぎはぎ要約になってしまいます。
しかも、その方法だと物語の重要なポイントをのがしてしまうことが多く、失敗作になってしまいがちです。
この記事では、誰でも立派な物語の要約ができる方法を紹介します。
しかも手順さえきちんと踏めば簡単にできます。
要約ができれば、感想文も簡単に書けるようになりますので、今回紹介する方法でいろいろな物語の要約をやってみてコツをつかんでください。
物語の定型
お話には2種類あります。
ア 〇〇が~する話。
イ ○○が~になる話。
たとえば、桃太郎は「ア」の形で要約できます。
簡単ですね。
しかし、これだけでは物足りないので、ここに情報を足していきましょう。
鬼退治をしてから、そのあとどうなったかも付け足すと次のようになります。
と、このように、土台を作ってふくらませていきます。
話をもどしましょう。
物語の基本形は2つありました。
ア 〇〇が~する話。
イ ○○が~になる話。
この基本形をもとにして組み合わせると、次のウエの形ができます。
ウ ○○が~して~になる話。
エ ○○が~になって~する話。
「~になる」は「~をめざす」と言い換えることもできます。
ポケモンはウです。
プリキュアはエです。
○○には、歴代プリキュアシリーズの好きな子の名前を入れてください。
私は大きいお友達ではないのでよく分からないです。
物語の型はア「~する話」とイ「~になる話」の2種類があり、ウとエはその組み合わせであることが分かりました。
これを利用して、だいたい200字の要約文を作ってみます。
「王子とこじき」を要約してみましょう
まず骨組みを作ります。
この話はタイトルから素直に考えて、王子とこじきのダブル主人公としましょう。
これが骨組みになります。
付け加えたい情報を考えてみましょう。
キーワードでかまいません。
物語の中から、「事件のきっかけやそうなった理由」「中心人物の次に重要な人物」「物語の重要イベント」などを抜き出します。
そしてキーワードを使って、物語の内容に合うように短い作文を書いていきます。
次に骨格の中に書いた「もどる話」をくわしくします
さてここで部品をつなげましょう。
これで175字となりました。
これだけでもいいのですが、トムとヘンドンがどうなったかも付け加えるといい感じになります。
その後、トムは立派な身分を得て、ヘンドンも伯爵の位と広いりょう地をもらった。
これで213字になりました。
物語の要約 やり方のまとめ
まず物語の骨組みを作ります。
物語の骨組みは
ア 〇〇が~する話。
イ ○○が~になる話。
ウ ○○が~して~になる話。
エ ○○が~になって~する話。
のどれかにあてはめます。
つぎに、骨組みができたら、「事件のきっかけやそうなった理由」「中心人物の次に重要な人物」「物語の重要イベント」などのキーワードを足して、それぞれ短文を作ります。
このキーワードにつられて、物語の重要なポイントが自然と出てくるのです。
さいごに、ひとつの文章にまとめます。
このやり方で、誰でも簡単に立派な物語の要約ができるようになります。
ぜひ参考にしてください。