『10分で読める名作』で読書感想文 3年「おきんの花かんざし」

『10分で読める名作』の中にある物語を読んで、原稿用紙3枚の読書感想文例を書いていこうという企画です。

本日は『10分で読める名作』3年生「おきんの花かんざし」でやってみます。

今回紹介する書き方は、基本的な書き方です。

  

「おきんの花かんざし」あらすじ

てんじん山の子ぎつねが、母ぎつねにせがんで、人間そっくりに化けさせてもらい、ふもとの宿屋に行った。名前をおきんと言った。おきんは宿屋においてもらい、よくはたらき、宿屋の男の子となかよく遊んだ。すっかり宿屋になじんだおきんだったが、ある日のこと、宿屋のてい主がてんじん山でえものをしとめてきた。それは、かたほうの目をなくした、おきんの母ぎつねだった。おきんは、もうここにはいられないと思い、山に帰った。

この要約例は200字ぴったりで書いています。自分で書くときは何文字になってもかまわないので、ぜひ、自分で要約することに挑戦してみてください。

 

物語の要約のやり方はこちらで紹介しています。

テーマを取り出す

この物語は、とても深いテーマを取り出すことができます。

子供のわがまま

親の愛情

食べるとは命をいただくこと

因果応報

などです。

3年生にとっては、どれも難しいかもしれませんが、がんばりましょう。

 

体験作文を書く

テーマを取り出したら、それをタイトルに体験作文を書きます。

書きやすそうなもの、書きたいと思ったものを選びます。

ここでは、「子供のわがまま」で書いてみます。

体験作文
ぼくは、1年前からニンテンドースイッチを買ってほしいとお父さんとお母さんに言っていました。しかし、お父さんもお母さんも
「だめです」
としか言ってくれませんでした。
しかし、ぼくはあきらめきれないので、しょっちゅうお母さんにお願いしました。
「勉強がんばるから」
と言ったら
「勉強がんばるのは当たり前です」
と言われました。
「みんな持ってるし一緒に遊べない」
と言ったら
「ゲームでしか遊べない子と仲良くすることありません」
と言われました。
でも、ぼくはどうしてもあきらめることができません。すると、誕生日のプレゼントに
「スイッチを買ってあげようか」
と言ってくれたので。とてもうれしかったです。今は、フォートナイトをして遊んでいます。

小学生なら、誰にでもありそうな体験作文です。コツは、会話文を多めに入れることです。

「会話文を覚えてない」

という場合は、おうちの人に「あのとき何て言ったっけ?」と聞いてもいいですし、「うちのお母さんだったらこういう風に言うだろうな」という言葉を予想で書くのもいいでしょう。

作文は、全部本当のことを書く必要はないのです。

さて、原稿用紙1枚分の体験作文ができたので、ここから「あらすじ」を切り取って付け足しながら感想文を仕上げていきます。

出来上がったものがこちらです。

おきんの花かんざし 感想文
「おきんの花かんざし」感想文
            あーるず太郎
 ぼくは、1年前からニンテンドースイッチを買ってほしいとお父さんとお母さんに言っていました。しかし、お父さんもお母さんも
「だめです」
としか言ってくれませんでした。
しかし、ぼくはあきらめきれないので、しょっちゅうお母さんにお願いしました。
「勉強がんばるから」
と言ったら
「勉強がんばるのは当たり前です」
と言われました。
「みんな持ってるし一緒に遊べない」
と言ったら
「ゲームでしか遊べない子と仲良くすること
ありません」
と言われました。
 でも、ぼくはどうしてもあきらめることができません。すると、誕生日のプレゼントに
「スイッチを買ってあげようか」
と言ってくれたので。とてもうれしかったです。今は、フォートナイトをして遊んでいます。
 なぜこんな話をしたかというと、「おきんの花かんざし」という話を読んだからです。
 てんじん山の子ぎつねが、母ぎつねにせがんで、人間そっくりに化けさせてもらい、ふもとの宿屋に行きます。
 はじめ、母ぎつねは反対しますが、おきんは何度もせがんで人間に化けさせてもらいます。まるで、スイッチを買ってほしいとせがんだぼくと同じです。スイッチはお金を出せば買えますが、子ぎつねが人間に化けるために、母ぎつねはかたほうの目を差し出します。
ぼくは、お母さんには、かたほうの目は差し出してほしくありません。おきんは、何を考えているのだろうと思いましたが、最後に大変なことが起こってしまいます。
 宿屋においてもらったおきんは、よくはたらいて、男の子となかよくなっていきました。
ずっと一緒にいて、おきんは男の子のお嫁さんになる話までしていました。
しかし、ある日おきんのいた宿屋のてい主が、おきんの母ぎつねをしとめてきてしまったのです。
おきんがわがままを言ったせいで、母ぎつねは宿屋の主人にころされてしまいました。
「もうここにはいられない」
とおきんが思うのは当たり前です。宿屋のてい主が自分のお母さんを殺したのですから。
 ぼくは、自分がずっとわがままを言ってしまっていたことを考えてぞっとしました。もしかしたら、ぼくの知らないところで、お父さんもお母さんもぼくのわがままのせいでつらいと思っているかもしれません。
 この話を読んで、わがままばかり言うのはよくないと思って反省しました。

原稿用紙はこちら。

 

 

 

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