一つ前の記事で公表している通り、私の教室での国語指導は

「素読」「読解」「漢字」「言語事項」「百人一首」

という5種類から成り立っています。

このうち「百人一首」は「素読」に含んでもよいような気がしますが、実は「素読」に含まれない要素があるので、あえて別にしております。

 

もくじ

「素読」を重視するわけ

さて、この5種類の中で、私が最も重視する指導は「素読」です。

「素読」は、すべての学習の基本となる力を養成する学習です。

 

私たちは、すべての勉強を日本語を介して行います。

したがって、「素読」を継続して日本語の力を強化し続けることは、すべての科目に影響を及ぼします。

 

「素読」を行うことがどういうことをもたらすのか、少し分かりやすいたとえを使ってお話したいと思います。

 

 

「素読」を行うと、日本語の網目が少しずつ密になっていくとお考えください。

この網目は、いわば竹林の地下茎のようなものです。

地上に生えてくる竹は、「国語の竹」「算数の竹」「理科の竹」「社会の竹」のように、表面上は別々に生えているように見えます。

 

しかし、竹林というのは、すべての竹が地下でつながっており、竹林全体で一つの竹ととらえることもできます。

この地下に広がる茎や根の密度が薄ければ、地上に生える竹に送る養分は十分でなくなり、地上の竹の成育は貧弱なものとなるでしょう。

 

それとは逆に、地下の茎や根の密度が濃くなれば、地上の竹に十分な養分を送ることができ、地上の竹は太くてしっかりとしたものになるでしょう。

 

この地下の茎や根の密度を濃くするための活動が「素読」となります。

 

無理のない暗誦でさらに強化

「素読」とは、日本語を正しく読み、正しく書き写す活動が中心となります。

まさに日本語の「読み・書き」をくり返し訓練するのですが、私の教室では、さらにこれらを暗誦することが加わります。

 

暗誦と聞けば、無理やり丸暗記する苦行のようなイメージを持つ方もおられるでしょうが、私はなるべく生徒の負担にならない暗誦学習の方法を長年追求してきました。

そのおかげもあって、私の教室では「知らず知らずのうちに」暗誦ができるようになる暗誦学習が実践されています。

 

このような素読学習を通して、生徒の頭の中の「言葉の網目」は少しずつ密度を増してゆき、これを数年継続することで、一朝一夕には手に入れることができない高い国語力と学習能力を身に付けることになります。

 

圧巻の5連続100点(5年・国語)

私はあまり点数や順位を公表することはしないのですが、私の教室で小学校2年生から暗誦学習を続けている生徒の中には、学校の国語のテストで5連続100点を取った子もいます。この5連続100点は5年生の1学期から2学期にかけて作った記録です。

低学年の国語のテストならいざ知らず、5年生でこの結果は圧巻です。

長い間の継続が、こうした結果を生んだと思いますし、国語のテストでこれだけの結果を残せますので、もちろん他の教科も優秀です。

ついでに言えば、この子はそろばんも習っていますので、算数ももちろん得意です。

 

いかがでしょうか。

「素読」は、現代にも通用する強力な学習法であることがご理解いただけたと思います。

具体的な勉強の様子をお知りになりたい場合は、体験学習をいつでも行っておりますのでお気軽にお問い合わせください。

 

また、すでに入会されている保護者の皆様の中で、あらためて国語指導について詳しくお知りになりたい場合、見学は大歓迎ですのでいつにてもお申し付けください。

 

追記1

素読の大切さについて詳しく知りたい場合の参考文献

 

『人間の建設』(新潮文庫)小林秀雄・岡潔

『致知ブックレット 素読のすすめ』川島隆太・齋藤孝

 

 

追記2

記事の始めにご紹介した指導のうち、「漢字」「言語事項」については、

「漢字テスト・なぞりがきドリル」

「国語のワーク」

という形でさくらぷりんとに公開しています。

ぜひ、私たちの手作り教材の良さをご確認ください。

 

 

さくらぷりんと
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